〜点字製品をはじめて依頼されるお客様のための〜
点字案内ならではの表示のしかた
点字表示には2006年と2007年にJIS規格が規定されています(※1)。公共施設や交通機関などの設備で表示される点字案内については、このJIS規格に適合していることが望ましいです。目の不自由な方が読んだら困惑しそうな、あるいはもはや読めないような間違った点字表示の案内板が設置されたら公共の場では大問題です。実際にそのようなでたらめな案内板が数多く出回ってしまっており、憂慮されています。原因は恐らく、点字表示にご理解のない発注者の依頼によるか、点字知識が乏しい製造者に造らせたか、そのいずれか又はその両方にあるだろうと思います。
後者の場合は私共のような点字の専門知識を持つ製作業者にご依頼頂ければ対処可能です。
では前者の場合はどうすれば対処できるでしょうか?
お客様にJIS規格の内容を熟知してもらうのがベストですが、もちろんそんな無理強いはお願いしませんのでご安心ください。
現実問題として発注者、設計者や図面作成者、建築士そしてデザイナーらが点字のJIS規格の内容を熟知していることは希です。
すると、間違った点字表示での指示書や図面を完成させてしまって、そのまま発注される恐れがあります。知識ある製作業者に「この点字おかしいですよ、間違いがありますよ」と指摘されてから差し戻って変更することは事実上極めて困難です(※2)。
また公共施設や交通機関などでは設置にあたり専門機関による監修証明書が必要なことが多いと思いますが、その監修が通らなくなる恐れもあります。
それらを防ぐには〜JIS規格の熟知までは必要ありませんが〜「点字はこういうルールで表示する物なのだ」というご理解のもとに製作を進めることが必要です。
点字ならではの表現がどうしても必要であるというご理解を頂いて、発注図面作成前から専門知識を持つ製作業者や、日本点字図書館などへご相談のうえでデザインやプランを練れば、間違った点字表示の案内板が造られて設置されることは防げると思います。
そこで、その「ご理解」を得てもらうためにここからのページを用意させて頂きます。
ここからのページでは特別に内容を絞りきって、よく見受けられる・よく尋ねられる表面的な事例のみレクチャーさせて頂きます。専門家からは「甘い!」と指摘されそうでありますが(※3)、こんなページでも見てもらえる方が遙かにベターであろうと考えております。
最大スペース(案内板の大きさ上限と設置高) |
点字の案内の表示のしかた |
点字の現在地の表示のしかた |
健常者用の情報と目の不自由な方への情報は同じとは限らない |
問題 |
大部分は制作中です。出来次第リンクします。 |
※1 点字表示のJIS規格の内容についてはこんなウェブサイトで適当に説明するわけにはまいりません。JIS規格【JIS T 0921】、および【JIS T 0922】をご確認ください。
※2 こと製造業界、建設業界において「図面指示は絶対」ですのでおかしく思えても図面の通りに製作されるのが通常です。私共でも「どうしても図面指示通りに」と強く注文されて製造を承ることは実際にございます。(ただしその場合、責任を弊社が負わぬ条件でのみ製作します)
※3 ここは点字を教えるのためのサイトではありません。点字を学びたい人は専門書およびJIS規格書できちんと勉強すべきだと思います。